薔薇を育てて3年目
午前中は快晴だった空がみるみる黒い雲に覆われて雷雨になった。
「ちくしょ~っ!せっかく早朝から薬剤散布したのに!」
私は商品の大袋用土に雨よけのシートをかけながら、悔やんでいた。
庭園資材コーナー奥に
あるミニミニ薔薇園
5月はバラにとって花を咲かせる大事な時期であると共に、病害虫の多発時期でもある。少し目を離しただけで大惨事である。
私は昨夜から準備していたスミチオンとサプロールを「ウヒヒヒ~」と不敵な笑みを浮かべながら散布を終えていたのだ。
「うむ~、またかけ直しかな~」
私が嘆いてると一緒にシートがけをしていたスタッフKが、作業の手を早めながら言った。
「大丈夫っしょ、1時間もあれば薬も効いてきますよ。もちろん雨が降らなければ越したことはないでしょうが。」
私達は雨の弱いうちに作業を終えた。
毎年、スパニッシュビューティーの開花から
スタートする
今年は低温だったせいか、病害虫の発生が遅れた。何時もの年ならスパニッシュが咲くまでに、4回は薬剤散布を終えている。
今年はまだ2回目だ。アブラムシとチュウレンジバチが1週間前にひどく発生した。昨日は黒い点(黒星病)が見えたので今朝の散布を計画したのだ。
去年まで活躍したバタースコッチが枯れた
今年同じ場所に植栽したエブ・タイドが咲きました
「まー、いいか」
私は快く諦めて次回の散布を計画することにした。
今回はサプロールを使ったので次回はサルバトーレに替える事にする。
違う薬品を使用する事は薬品の効果を引き出す手段となる。
薬品に対しての抗体を病害虫につけさせないと言う事が大切なようだ。
今年、大いに期待しているバラ
枕木に這わせた「ロココ」
これからしばらくは薬品選びと病害虫発見で少し楽しめそうだ。
これもバラを育てる楽しみの一つだと考えれば、薬品散布も面倒ではなくなるだろう。
ブラックドッグ・セレナーデ