タマネギ栽培は初心者向き!立派な苗を植えたら失敗する!?上手なタマネギの育て方!
タマネギとは?
オールマイティなウルトラ野菜
ユリ科ネギ属の多年草。主に鱗茎を食用にされます。鱗茎とは鱗葉の集合体の事を言うので、私たちが食している部分は根ではなく実は葉に当たる部分です。
タマネギには、心身の疲れや夏バテ、イライラ、不眠症、食欲増進、善玉コレステロールの増殖、高血圧、動脈硬化、脳血栓や脳塞栓の予防、整腸、便秘改善、血糖値を下げる、糖尿病の予防治療、肝臓の解毒を助ける、血小板の凝集を抑制など様々な薬効があります。
また普段捨てている外側の茶色の皮にも有用成分が含まれており、ケルセチンという色素で、煎じて飲むと活性酸素を消去するといったウルトラ野菜なのです。
料理にも重宝されており、煮てよし、焼いてよし、茹でてよし、もちろん生でも食べられるオールマイティな野菜でありながら非常に育てやすいといった特徴も相まって家庭菜園で大人気な野菜の一つです。
植付け・収穫時期はいつ?
植付けは品種により異なりますが大体11月の上旬頃からが良いとされています。(横浜地方の場合)
タマネギは25℃を超えると生育障害を起こしやすく苗が溶けてしまう恐れがあるので11月に入り暑くなる恐れがなくなった頃に植えるのが良いでしょう。
収獲も品種によって異なりますが大体3月~6月初頭です。目安は葉が枯れて倒れたころを見計らって収穫を行います。(下図参照)
種類はあるの? どれを選べば良いの?
●種類は大きく分けて4~5種類
タマネギは種苗メーカーより様々な特徴の品種が出されておりますが、大きく分けて4~5種類に分けて販売されることが多いです。
極早生・早生・中生・晩生・赤タマネギ または 中生+晩生で中晩成と分類されます。
特徴は次の通りです。
極早生・早生は水分量が多く非常に甘くて美味しい反面、日持ちがしないといった特徴があります。
中生・晩生は早生品種に比べると食味は落ちるものの、6~9ヶ月程貯蔵が利くといった特徴があります。
赤タマネギはアクが少なく、サラダなど生食に向いているといった特徴があります。
●早い品種と遅い品種をバランスよく植えて夏野菜用に畑を空ける
どの品種を選べば良いかと悩む方には2品種植えをオススメします。
なぜ2品種植えをオススメするかと言いますと、タマネギの良い所は貯蔵が出来ると言う点が大きなポイントとして挙げられます。なので1品種は必ず中晩成を植えます。
もう1品種は早生品種(極早生でもOK)です。早生品種は大体5月の上旬までには収穫が終わっているので、夏野菜を植えるスペースを確保できるのが一つの理由です。また、これは個人的な意見も入ってしまいますが、何と言っても採れたての早生品種の甘みは1度で良いから味わってもらいたいです。大のタマネギ嫌いだった筆者の私自身も早生品種を食べてからタマネギ好きに変わってしまった程です。
是非2品種植えで計画的にタマネギを作りましょう。
また、タマネギの貯蔵方法は下図の様に、軒下に吊るして直射日光と雨が当たらない風通しの良いところで貯蔵をします。そんな場所が見当たらないという方はその条件に似た場所を選んで貯蔵すればOKです!
苗の選び方
●葉や根が多少枯れていても問題ないが、大きく立派な苗は避けた方が良い
タマネギで大きなポイントが苗選びです。
苗を選ぶ際に大きく立派な物を選ぶ人が多いですがこれはNGです! なぜNGかというと、タマネギは大きな苗を植えると塔立ち(花が咲く事)が起こりやすくなってしまうのと、分球を起こしてしまいタマネギとして価値がなくなってしまうからです。
ではどの様な苗が良いかと言うと、
太さが5~6mm 長さが25cm前後の物を選ぶと良いでしょう。
この時、多少葉や根が枯れていても玉になる部分がしっかりしていれば問題ありません。葉は新しく生えて来ますし、タマネギ苗の場合、現状生えている根は一度枯れて新しい根で活着をします。気にせず選んで問題ありません。
●大きな苗しかない時は葉をカットして植える
太さがが8mm以上または長さが30cm以上を超えるような大きな苗の場合は葉を半分程度の長さにカットし植付けを行います。こうする事で塔立ちが遅れ良質なタマネギが収穫出来ます。また植える際も頭が重たくならずに風などの影響も受けにくくなるといった利点があります。
はじめての方は切る事自体に勇気がいるかもしれませんが、農家さんは機械植えの為みなさんカットした苗を植えています。いままで塔立ちに困っていた方もカットに是非チャレンジしてみてください。
育て方
育て方と一口に言っても畑で育てる人とそんなスペースがない人と色々な環境の方がいるでしょう。そこで今回はタマネギ栽培入門の育て方『プランター栽培』と畑での育て方についてご紹介します。
プランターで育てる場合
●65cmプランターで10~15本前後の栽培が可能
プランターで育てる場合には用土がたっぷり入る大きな容器の方が良く育ちますが一般的な65cmプランターで容量が14ℓ程度のもので10~15本程度のタマネギの栽培が可能です。植込み数が少なければ1個1個がしっかり大きく、数が多ければ小ぶりなものが沢山収穫出来ます。
●用土は培養土を使う
市販の培養土を使います。プランター栽培に向いた培養土や野菜専用培養土など販売されていますが、グリーンファームではお花屋さんの土や、野菜自慢をおすすめしています。
●肥料は専用肥料や一発肥料がお手軽に育てる
肥料は様々な種類がありますが、簡単なのは「タマネギの肥料」を使ってしまう事です。またもっと簡単に育てたい人は「一発肥料」と言うものがあり、植付け時に1度与えてしまえばあとは収穫を待つだけと言った優れものです。
どちらにしても元肥と言って植付け前に土に適量まぜておきます。
●植付け方
プランターに用土を入れたら元肥を混ぜ、指の第二関節程度の深さの溝を10cm間隔で横に2条掘ります。
そこへ苗を並べていき土を寄せて軽く押さえます。
この時土に埋まる深さは2~3cm程度、白い部分が少し見える程度に植え付けます。
植付けが完了したらシャワー状の水で水やりをします。
●栽培管理
土の表面が乾いたら水やりを行います。
また植付け3週間後と3月上旬に一度ずつタマネギの肥料を与えます。この時生育が遅いと感じた場合は2月中下旬にも1度与えると良いでしょう。※一発肥料の場合は追肥の手間がありません。
●収穫
収獲は葉が黄色くなり倒れたら行います。
収獲した玉ねぎは日かげの風通しが良い場所でしっかり乾燥をさせます。
畑で育てる場合
●土作り
植えつけの2週間ほど前に1㎡当たり苦土石灰100~150g、1週間ほど前にお花屋さんのたい肥2~3kg(連作の場合は野菜のたい肥有機100)、花ごころ タマネギの肥料を150g程度を施し、耕しておきます。水はけが悪いところでは高うねにします。株間15cm程度を目安とします。
この時ビニールマルチをすると霜の浮き上がり防止とタマネギの肥大を助けてくれます。またビニールマルチを用いる場合は一発肥料を使うと追肥の手間がかかりません。
●苗の植付け
指の第二関節程度の深さの溝を掘り、15cm間隔で苗を並べていき、土を寄せて軽く押さえます。
この時土に埋まる深さは2~3cm程度、白い部分が少し見える程度に植え付けます。
植付けが完了したらシャワー状の水で水やりをします。
●栽培管理
土の表面が乾いたら水やりを行います。また植付け3週間後と3月上旬に一度ずつタマネギの肥料を与えます。この時生育が遅いと感じた場合は2月中下旬にも1度与えると良いでしょう。※一発肥料の場合は追肥の手間がありません。
●収穫
収獲は葉が黄色くなり倒れたら行います。
収獲した玉ねぎは日かげの風通しが良い場所でしっかり乾燥をさせます。
農薬を使って安全に育てる
タマネギ栽培は寒い期間が主な為、病害虫にはかかりにくい野菜ですが、タネバエなど厄介な害虫の被害も報告されています。そこでオススメなのが農薬です。
みなさん農薬と耳にすると「危険」「毒」などといった安心とは程遠いイメージを持っていると思います。しかし知識をしっかり得れば、農薬=安全と思うようになるでしょう。
詳しくはコチラhttp://www.green-farm.sakura.ne.jp/gf/blog/ttk/post-17939/
まとめ
タマネギは初心者の方でも簡単にたくさん収穫が楽しめる野菜です。肥料や農薬を上手に使って害虫対策をしながら安心安全に育てて食べましょう。
それでも難しくてわからないと言う方はグリーンファームあい菜FLORA店にご相談に来てください。資格を持ったアドバイザーが分かりやすくご説明します!