【バラの育て方講座】病気知らずに育てる秘訣とは?

バラを少しでもかじった事のある人は知っているとは思いますが、バラは病気にかかりやすい植物です。でもコレを知って置けばバラをやめちゃった人も、これから始めるって人も楽しくバラを育てる事が出来ますよ!

病気に強い品種ってあるの?

病気に強い品種、あります!

バラは常に品種改良されており、香りが強いもの、花が長く咲くもの、大きくならないものなど様々な品種が作り出されています。

その中には病気にかかりにくく作られたものや、結果的に病気に強い品種も生まれています!

◎病気にかかりにくい品種

バラ

●パシュミナ
●オマージュ・ア・バルバラ
●クロード・モネ
 
まだまだ色々とありますが、上記の3種類は病気にも強く初心者にはオススメのバラです!

 

あらかじめしておくべき病気対策とは?

◎殺菌剤は必需品!

殺菌剤を撒いておけば病気にかかりにくく育てやすい!

殺菌剤と言うのはバラが病気にならない様にバリアを張るといった意味で使います。

病原菌はほとんどがカビの仲間で、風や雨の跳ね返りで飛んできます。その時に殺菌剤バリアを張って置けばカビは菌糸を伸ばすことが出来ずに寄生することが出来ないのです。

◎どうやって使うの?

殺菌剤には原液タイプと希釈されたスプレータイプがあります。

●原液タイプ

原液タイプは既定の倍率に水で薄めて、展着剤と言う、有効成分が葉っぱに付きやすくする薬を一緒に混ぜて作ります。それを霧吹きや噴霧器でバラ全体にまきます。手間や作り置きできないといったデメリットはありますが、コスコがあまりかかず大量に作れるので何株も育てている人に向いています。また病気の種類によっては原液タイプでしか対応できない病気もあります。

●スプレータイプ

スプレータイプはすでに希釈され、スプレー容器に入った状態で販売されているので、買ってきてすぐそのまま使えます。使用期限も薬によって違いますが2年以上持つ物もあるので使い切らなくてもそのまま置いておける初心者の方にはおすすめのタイプです。ただコスト面と対応する病気の少なさには難があるため、代表的なうどん粉病、黒星病以外の病気ではあまり効果は期待できません。

◎いつ使えばいいの?

殺菌剤は一年中使います!

●農家さんは週に1回

殺菌剤は細かくまけば撒くほど病気にかかりにくく非常に育てやすいです。実際バラの農家さんでは1週間に1度殺菌剤をまいているそうです。

●ご家庭では2週間から1ヶ月に1度

農家さんでは病気が発生してしまうと商品価値がなくなってしまう為シビアになるのは自然な事です。

ただご家庭でで育てるのには、そんなに手間はかけたくないですよね?

ご家庭で育てる際には、雨が多く降る時期は2週間に1度、冬場を除くその他の時期は月に1度殺菌剤をまいていればほとんど病気が出る事はないでしょう。

●定期的にまく人は対抗性に注意!!

殺菌剤を定期的にまく人は注意が必要です。

殺菌剤は同じ種類(系統)の物を毎回まき続けていると、少量残った病原菌に薬の耐性が出来てしまい、それらが増え、やがて薬が効かなくなってしまいます。これを「対抗性が付く」と言います。

ですので、定期的に殺菌剤をまきたい人は最低2種類(系統)の殺菌剤を買って、まく度に違う殺菌剤を使うのが良いでしょう。

●冬場にやって置けば病気知らず

バラは冬場(12~2月あたり)休眠期に入ります。その時期病原菌も活動はせずに枝などで越冬しています。

その時期が春先病気知らずになるためのねらい時なのです!

越冬している病原菌を葉が展開する前に殺菌剤(ベンレート水和剤)で消毒する事で暖かくなっても病気が発生しづらくなります。

休眠期に入る目印としては、寒くなり葉が落ちたかどうかで判断すると良いでしょう。(ここ横浜では1月中旬には休眠に入ります)

●夏場は朝夕の涼しい時間帯に

薬剤を撒く上で気を付けなくてはいけないのが夏の散布です。

夏場炎天下の元薬剤を散布してしまうと、規定の倍率に薄めた薬剤の濃度が蒸発により濃くなってしまう恐れがあります。ですので、夏場薬剤を散布するには朝夕の涼しい時間帯にするようにしましょう。

◎どれを買えばいいの?

●原液タイプならコレ!

【ダコニール1000】

予防薬ならこのダコニールがおすすめです!

治療効果はないものの予防と言う面では他の殺菌剤よりも威力を発揮します。

ダコニール

【サプロール乳剤】

予防、治療のW効果を持つ殺菌剤

「バラにはサプロール!」と言われるほどバラ愛好家には必需品となっています。

サプロール【ベンレート水和剤】

こちらも予防と治療を兼ね備えた殺菌剤

バラを始めとする様々な植物に使う事が出来ます。

ベンレート

【展着剤ダイン】

ダインは殺菌剤ではないのですが、その殺菌剤の付きを良くしてくれる補助の役割をします。

水和剤で言うと単体では50%程度の効果しか見込めませんが、このダインを少量混ぜる事で100%の効果が得られるという実験結果が住友化学園芸より報告されております。

●スプレータイプならこれ!

このまま散布するだけの簡単殺菌剤。

中には殺虫剤も入っている種類がある(むしろ殺虫剤入りの方が多いです)ので病気と共に害虫も予防出来てしまいます!

左から『ベニカXファインスプレー』、『ベニカネクストスプレー』、『フラワーガードAL』

バラ スプレー

●2020年新商品

【ベニカXガード粒剤】

2020年2月発売の最新商品!株元にまくだけで虫も病気も予防が出来る超画期的な薬品です!

かけムラもなく手間もかからない!

ベニカxガード

強いバラを育てるコツは?

◎病気に負けないバラにするには土が一番大事!

ここまで病気には殺菌剤を!と書いてきましたがいくら殺菌剤を撒いても植わっている土の環境が悪ければ株自体がどんどん弱って来てしまいます。そこでバラを植える土はバラが育ちやすい状態にしてあげる事が必要になってきます。

◎どんな土が良いか?

鉢植えと地植えでは土の状態が違う!

●鉢植えにはバラ専用培養土を使います

鉢植えでバラを育てる場合、排水性と保水性、また保肥力が重要になってきます。鉢植えの場合、水の逃げ道がなければそこに古い水がずっと残ってしまい根が呼吸を出来ずに根腐れを起こしてしまいます。またある程度水を蓄えておく力がなければ、欲しい時に水を吸う事が出来ず枯れてしまいます。また肥料も水同様で、与えてもすぐに流れてしまえば上手く育つことが出来ません。その為それら全てをバランスよく作られているバラ専用培養土がおすすめです

バラ培養土

●地植えはしっかり土作りを!

直接地面に植える場合にはしっかり土作りを行います。土作りの手順は以下の通りです。

1、石灰などを入れて酸度(ph)を弱酸性へ調節する

・・・バラは弱酸性(ph5.0〜6.5)の土で栄養の吸収が活発になります。酸性に寄りがちな日本の土壌には石灰(アルカリ分)をまいて調整をします。

2、たい肥を入れて土をふかふかにする

・・・たい肥(たい肥や牛ふんや馬ふん)は土に住んでる微生物のエサになるので、それを食べて活発になった微生物が土をふかふかにし、しっかり根の張れる土にしてくれます。その際ちゃんと醗酵しきった物を使いましょう。

3、元肥を入れて土の栄養価を高める

・・・肥料がなくてはバラは育ちません。その為この元肥も重要なポイントです。入れすぎも入れなすぎ上手く育たたないのでメーカーごと量を守ってあげましょう。

おすすめ資材はこれ!

バラの土壌改良材

 

まとめ

バラを病気にかかりにくく育てるには殺菌剤を上手に使う事でほとんどの病気は防ぐことが出来ます。ただそれより大事なのは良い土を作る事で根の環境を良くして病害虫に強いバラを作る事です。

今回載せたバラの資材以外にも様々な特徴のある資材が沢山あります。詳しく知りたいと言う方は病害虫に詳しいグリーンアドバイザーのいるグリーンファームあい菜FLORA店にご来店いただき直接ご質問下さい!

上手にコントロールをして綺麗なバラを咲かせましょう。